だれでもノーリスクで自著が出版できる
~「Kindle Direct Publishing」に各界が注目
出版にたずさわる一部の方のみならず、「電子書籍」という言葉を耳にしたことがない人は、もうほとんどいないのではないでしょうか。
携帯型端末などで気軽に本を購入し、それを好きなときに画面上に呼び出して、軽快に読む。読み終えても本を積んでおくためのスペースを費やさずにすむ。「エコ」や「ペーパーレス」が叫ばれて久しいことも相まって、従来の「読書」の概念を根底から変えた電子書籍の登場は、「外国人も驚く読書狂」と言われる日本人の生活形態をも変えようとしています。
各端末メーカーもこの持つ可能性に着目し、2013年、「電子書籍戦争が起こる」と一部で報じられていますが、中でもアマゾンの電子書籍サービス「Kindle Direct Publishing」(以下、Kindle)の独り勝ちを明言するメディアも少なくありません。
このサービスで提供される電子書籍は、Kindle端末はもちろん、パソコンやiPhone、iPadなどの端末でも購入・閲覧ができ、いつでも、どこでも気軽に書籍をダウンロードし、好きなときに読み進めることができることから、日本国内においても話題を呼んでいます。
加えて、企業、個人問わず、その参入のしやすさには特筆すべきものがあります。
「Kindle」でだれでも出版できる時代に
「Kindle」は電子書籍の自費出版サービスです。いえ、自費出版というには語弊があるかもしれません。いわゆる自費出版は、数十万円から時に数百万円というお金を持ち出して、数百数千の本を作って売るという、文字通り自分のお金で始める出版のことを意味します。
一方、「Kindle」は、登録・出品は無料で、データの入稿さえしてしまえば、あとはアマゾンがキンドルストアに並べてくれ、販売してくれます。そして実際に電子本が売れたら、著者(出版者)にお金が入る仕組みになっています。少なくとも出版について、お金を持ち出す必要がありません。「Kindle」のロイヤリティ(印税)は35%。ちなみに一般的な書籍は10%です。「Kindle」での最低価格は100円で、それ以上であれば価格設定が任意にできます(電子本の相場は数百円程度)。
ゆえに、「Kindle」における「自費出版」とは、ほとんど費用がかからないことから「自己出版」という言葉に置き換わっていくかもしれません。
世の中には「なんやかんやと」まとまった文章を書いている方は意外に多くいるわけですが、いまはブログ以上に長い文章を出せる場所がないといえます。もちろん、それによる対価をもらえる仕組みもほとんどありません。「Kindle」はそうした方々の受け皿になって、同人誌的な表現の場としても、研究史的な報告の場としても利用することができます。
少数の出版社が本を出す出さないを決める状況から、一気に、個々が自由に出版できるよう門戸が開かれました。何十万円、何百万もかけないとできなかった自費出版が、ほぼノーリスクでできてしまう「Kindle」を使えば、自分の本が有名作家の本と一緒にオンラインストアに並ぶことさえ可能になります。出版した本の在庫で苦しむこともありませんし、出版後に必要が生じれば改訂版を出すことも容易にできます。
本格的に電子出版で身を立てたいという方から、副収入をお考えの方、また企業や個人のPRの一環としてや、ご自身のアイデンティティの確立とブランディングに、夢の実現に向かうための大きなツールとなりうるでしょう。
「Kindle」形式への変換、入稿を代行いたします
いざ出版、となった際に、最も労を要するのが原稿の準備でしょう。少しでもためになる内容、面白い内容、興味を持ってもらえる内容でないと購読にはつながりません。そのため、いくら気軽に電子出版できるとはいえ、原稿作成にはそこそこ心血を注がなければならないことは想像に難くありません。
さあ、やっと原稿が用意できた。では次に何をするのか。それは「Kindle」への入稿です。
先に「入稿さえしてしまえば…」と述べましたが、この入稿というポイントでつまずく人が多いのが現状です。
「Kindle」で販売できる形式の電子本を作成するためには、ざっとウェブ上で検索をかけてみても、「テキストデータ」「EPUB形式」「改頁タグ」「XML」「HTML」「CSS」「オーサリング」……など、専門的で聞きなれない用語が飛び交う始末で、知識のない人にとっては大きな障壁と言わざるを得ません。
「Kindle」を運営するアマゾンのページには、Microsoft Word などから直接入稿・変換ができるとの記述もあり、アマゾンが公式に配付しているKindleGenやKindle Previewerを利用して変換できるとしていますが、実質はエラーになったという報告も相次いでいるのが現状といえます。
事実、文字間隔や余白、文字サイズなどのレイアウトを微調整したり、画像を希望通りの箇所に配置したり、見出しにさりげなくデザイン要素を加えたり、目次をクリックすることで目的の章に自動的に移動させたりといった、読み手側にとって高い快適性を保持できるようなカスタマイズを行うためには、最低限でも「HTML」「CSS」「XML」などの言語の知識がなければ到底不可能です。
これは、すでに紙媒体として組版(レイアウト)されている書籍を電子版に移行する際にも言えることです。DTPアプリケーションの代名詞的な存在である「Adobe Indesign」をもってしても、すでに組版されている書籍データからの一発の書き出しだけで、ブック・デザイナーが納得のいく形で「Kindle」の形式に変換することはまず困難だといえます。
「本は読むものだから、デザインなんてどうでもいいじゃん」なんて思うなかれ。洗練されたゆとりある紙面デザインから伝わってくる信頼感と読みやすさは、文を読み進めていく上でとても重要です。また、データの正しい変換は、デザイン性を高めることだけが目的ではなく、データの容量(サイズ)を極限まで縮小(シェイプ)させ、シンプルなプログラムに変換させることで、読む際に引っかかりのない、スムーズなページ進行を実現いたします。
少し難しい言葉を使いましたが、これは、ちょっとしたホームページを構築するための知識が必要だ、ぐらいにお考えいただければかまいません。
インフォデザイン研究所では、著者に代わって、それら一切を代行いたします。代行手数料は、書籍の規模や点数によって変動いたしますので、一度、お問い合わせください。
入稿後は、48時間以内の審査を経た後に、ストアに並び、購入できるようになります。
表紙製作も代行いたします
また、表紙のデザインも購入につながるための大きな要素です。なぜなら、「Kindle」では表紙と紹介文だけで購入するか否かを判断するからです。(「Kindle」には購入前に数ページだけサンプルを読める機能もあります)
インフォデザイン研究所では、効果的な表紙も制作代行いたします。